映画 『ライムライト』 カットシーン、 出演者

出典: 20世紀・シネマ・パラダ イス
http://cinepara.iinaa.net/Limelight.html

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     ライムライト
     Limelight
     監督:チャールズ・チャップリン
     (1952年/アメリカ)
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 チャップ リンの最後のハリウッド映画

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 男性はミュージック・ホールの道化師カルヴェ ロ。かつては大変な人気を誇っていたが、今ではすっかり落ちぶれて酒浸りの日々を送っていた。
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 女性の名はテリー。バレリーナ だったがチュウマチに罹り、踊ることはおろか、歩くことさえ出来なくなったことを苦に自殺を図ったとのことだった。彼女は健康を回復するまでカルヴェロの 部屋で養生することになった。
 カルヴェロは毎晩のように舞台の夢を見ていたが、この日はテリーと共演している 夢を見た…。
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 カルヴェロは、失意のどん底にいるテリーを励まし続けていた。ある日、久方ぶりにエージェ ントから呼び出しの電報が届いた。かつての大スターに相応しい仕事ではなかったが、名前を隠して出演することにした。
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 テリーが歩けない原因はリュウマチではなく精神的なものだった。姉が自分のために娼婦と なってレッスン代等を稼いでいたことを知り、その負い目から歩けなくなったのだった。
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 カルヴェロの復帰舞台は客から全くウケず、大失敗に終わった。失意のカルヴェロを、今度は テリーが励ました。
 そして、テリーが歩けるようになった。
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 6ヶ月後。帝国劇場のバレリーナとなっていたテリーは新作のプリマドンナに抜擢 され、彼女の口添えでカルヴェロは道化役として舞台に出演することとなった。
 テリーは、かつて恋心を抱いていた作曲家のネヴィルと再会したが、今ではカルヴェロを愛して いた。カルヴェロもテリーを愛していたが、年齢や境遇の違いを痛感しており、彼女からのプロポーズを一笑に付した。
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 新作舞台の幕が開いた。カルヴェロの叱咤激励もあり、テリーは見事にプリマドンナを務め た。
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 ネヴィルが軍に召集された。テリーはネヴィルからのプロポーズを断り、改めてカルヴェロに 結婚を迫ったが、カルヴェロは相手にしなかった。そんなある日、カルヴェロは舞台の興行主が道化役の代役を探していることを知り、
テリーの前から姿を消した。
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 時は流れ、欧州公演から帰国したテリーは、偶然にカルヴェロと再会した。彼は辻音楽師に成 り果てていた。
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 テリーの取り計らいで、カルヴェロは念願の舞台に復帰することとなったが…。
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 『ライムライト』 予告編



  主な出演者など

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 カルヴェロ役チャールズ・チャップリン Charles Chaplin
 テリー役 … クレア・ブルーム Claire Bloom
 カルヴェロの共演者役バ スター・キートン Buster Keaton
 ネヴィル役 … シドニー・チャップリン Sydney Chaplin

 ・チャップリンが 『殺 人狂時代』 (1947年) 以来、5年ぶりに発表した作品。
 1952年9月16日、本作のプレミアのため、ロンドンへ向けニューヨークを出港したチャップリンが、船中でアメリカの司法長官からの再入国を許可しな い旨の通知 (事実上の国外追放命令)を受けたため、最後のハリウッド映画となった。
  (右の写真) チャールズ・チャップリン
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 ・チャップリンの次男シドニーが作曲家ネヴィルを演じた他、長男のチャップリン・ジュニ ア、長女のジェラルディン、三男のマイケル、次女のジョセフィン、そして、異父弟のウィーラー・ドライデン (テリーの医師役) が出演した。
 * 長男、次男はリタ・グレイの 子供。長女以下はウーナ・オニールの子供。
 (左の写真) クレア・ブルームとシドニー・チャップリン

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左から、マイケル、ジョセ フィン、ジェラルディン
長男のチャールズ・チャッ プリン・ジュニア (左)

 ・サイレント期にチャップリンの好敵手だったバスター・キートンと初共演。往年の映画ファンを歓喜させた。また、『チャップリンの移 民』 (1917年)、『偽牧師』 (1923年) 等に出演していたロイヤル・アンダーウッド、ハロルド・ロイドとコンビを組んでいた喜 劇役者スナッブ・ポラードも出演した。
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リハーサル中のバスター・ キートン(左)とチャップリン
左から、チャップリン、 ジュリアン・ルドウィッグ、スナッブ・ポラード、
ロイヤル・アンダーウッド


 ・映画評論家の淀川長治さんが撮影現場を訪問し、チャップリンが来日した時 (1936年)以来の再 会を果たしている。
 辻音楽師に成り果てたカルヴェロがネヴィルと再会し、「時は偉大な作家だ 」 との台詞を吐く場面の撮影を見学した。
 (右の写真) 淀川さんが見学したシーン

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 ・ロスアンゼルスでは、チャップリンの名誉が回復された1972年に初公開され、その年度 のアカデミー賞で劇映画作曲賞を受賞した。
 (左の写真) クレア・ブルームとチャップリン

 < 主題曲 : テリーのテーマ (エタナリー) > 


  ピック・アップ … クレア・ブルーム

Claire_Bloom  Claire Bloom  1931~      (イギリス)

 ・1931年、ロンドン生れ。1947年、16歳の時に舞台デビュー。翌48年、イギリス映画 『The Blind Goddess 』 で銀幕デビューもした。

 ・1952年、チャップリンの 『ライムライト』 のヒロイン役に抜擢され、国際的な人気スターに。以後、英・米の映画、舞台、TVで演技派女優として活躍。

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『ライムライト』 チャップリンと
『リチャード三世』 (1955年) ローレンス・オリヴィエ
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The_Outrage
『カラマゾフの兄弟』 (1958年) ユル・ブリンナーと
『暴行』 (1964年) ポール・ニューマンと

 ・黒澤明監督の 『羅生門』 (1950年)  を舞台劇にした「Rashomon (1959年) で共演したロッド・スタイガーと結婚したが10年後に離婚。その後、2度の結婚・離婚歴がある。 * 映画 『暴行』 も、『羅生門』 が原案の作品。

 ・2013年、大英帝国勲章 CBE を授与された。